逃げ遅れるなよ、日本。目を覚まされよ、日本政府・日銀さん。

逃げ遅れるなよ、日本。目を覚まされよ、日本政府・日銀さん。 目を覚まされよ、日本政府・日銀さん?A  〜「大き過ぎて潰せない」なら「細かく切り刻んで潰せ」〜
2009/10/20 06:43

ブルームバーグの記事で、「米銀最大手バンク・オブ・アメリカが発表した2009年7−9月(第3四半期)決算は、景気後退の影響が響き赤字となった」という表現が使われているのだが、それは正しいのであろうか?
この第3四半期は、死んだ米国経済でもプラス成長へ回帰する。もちろん、それはゾンビ経済なのだが、リセッションの定義からははずれるわけである。つまり、「景気後退の影響」で赤字になったのではない。ハーバード大学のニーアル・ファ−ガソン教授は、「金融危機が終わったというのは幻想だ。数字がそれを示している。バンク・オブ・アメリカにとっては明らかに危機は終わってない」と述べているが、金融システムがまだ死にきっていないので、赤字が出ているだけである。金融システムの崩壊からまだ脱しきれてはおらず、壊滅していないからこそ赤字が出るのである。壊滅すればもう赤字は出るわけもなく、そこから新しい何かが生まれてくる。バンカメが抱えているゾンビであるメリルリンチの第3四半期の業績は、債券・株式・通貨のトレーディング益が寄与したが、一方、住宅関連融資と保険関連の損失は16億ドルと、7億2400万ドルから拡大。クレジットカード事業の損失は10億4000万ドルと、1億6700万ドルから激増した。
米国では「大き過ぎて潰せない」という、壊滅を嫌がる動きが観られるから危機が続行される。一方で、バフェット氏が述べるように、「大き過ぎるから潰せないのであって、それを細かく小さくしていけば潰せる」のである。現に、今年に入って潰せる銀行、潰した銀行が99行になっている。有毒金融商品を創り上げて世界的混乱を引き起こした国賊どもを、米国政府はかくまっていることになる。言い換えれば、国際指名手配犯を米国がかくまっていることと同じだ。
それにも関わらず、日本も米国向け資金援助をやめようとしない。それは米国という国家が「大き過ぎて潰せない」という、今の米銀に観られることと同じ現象になっているわけだ。ならば、日本をはじめ世界諸国は米国を細かく切り刻んで、潰しやすくしてあげることこそが危機からの脱却に結びつくことになる。
財務省は、2009年度(08年10月〜09年9月)の財政赤字が1兆4171億2100万ドル(約129兆円)と発表した。金融危機や戦後最長の景気後退に対応して導入した金融安定化策や景気対策に伴い歳出が増大する一方で、所得・法人税減少で歳入が縮小、赤字額はこれまで最大だった前年度の3倍強に膨れ上がった。財政赤字国内総生産GDP)比では10.0%と、前年度の3.2%から大幅に上昇、1945年度以来の最悪を記録した。09年度の歳出は前年度比18.2%増、歳入は16.6%減で、法人税の収入は54.6%減の1382億ドルと急減、個人所得税からの収入は20.1%減の9153億ドルだった。 財務省は「09年度の赤字は主として前政権から引き継いだ歳出、税政策の産物だ」と指摘、オバマ新政権下の金融、景気対策は赤字の24%を占めるにすぎないと強調した。
まぁ、誰が財政赤字をふくらませたのかなど、どうでもいいこと。結果として、米国の債務は膨らみあがる事実だけで充分である。
新興国、特に中国は一般に自国通貨金利が高いことから、金利の低い先進国通貨での外貨準備はネガティブキャリーとなる。国内で高金利政府短期証券などを発行して自国通貨を調達し、介入原資にあて低金利米国債などで保有することになるため損をする。それでも日本の場合、円金利がドル金利やユーロ金利よりも一般に低いことから、キャリー収益はプラスとなるので為替差損しか被らないが、このため逆サヤ国では外貨準備の積極運用への動因が強いが、中国もいつまでも逆ザヤで納得できるかなどわからない。
逃げ遅れるなよ、日本。目を覚まされよ、日本政府・日銀さん。

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