鳩山政権は2010年度予算が景気抑圧予算になることを警戒して、7

nk2nk22010-01-04

鳩山政権は2010年度予算が景気抑圧予算になることを警戒して、7兆円規模の2009年度第2次補正予算編成に動いた。第2次補正予算の大部分は執行が2010年度にずれ込むため、2010年度の景気抑圧効果が大幅に緩和されることになる。

 詳細な分析は『金利・為替・株価特報』を参照いただきたいが、大型補正予算が編成されたことにより、2010年度の財政政策による強度の景気抑圧効果が排除された。

 日経平均株価は2010年の大発会で10,654円に上昇した。昨年来高値であった昨年8月26日の10,639円を上回り、2008年10月以来、1年3ヵ月ぶりの高値を記録した。

 先行き不安が消失したわけではないが、鳩山政権の景気問題への強い配慮が日本経済の再悪化を食い止めていることは確かである。鳩山政権は当面の最優先課題を景気回復に定めるべきである。財政収支悪化が深刻な状況に至っているのは事実であるが、財政収支そのものを直接改善させようとする近視眼的な緊縮財政政策はかえって財政収支を悪化させることが歴史的に確かめられている。

 「二兎を追う者は一兎をも得ず」

 まずは日本経済の回復に全力をあげるべきである。

 鳩山首相外交問題について次のように述べた。
 
「私は国政のある意味で半分は外交、安全保障ではないか。そのように考えております。昨年、100日間で8回、海外にまいりました。特にアジアの首脳の方々と多く議論をさせていただいて、日本という国が少しずつ政権交代で変わってきているな、その思いを実感していただいたのではないか。そのように感じております。

気候変動問題、あるいは核軍縮・不拡散、こういった問題において日本という国がそれなりのメッセージを出しているね。そのように感じていただいたのではないかと思います。

さらに私はやはり日米同盟、これを機軸にしながら、一方でアジアを重視する東アジアの共同体を構想してまいる年にしてまいりたいと考えております。

そのためにも普天間の移設問題も解決をしていかなければなりません。この問題に対しては、沖縄県民の皆さんの気持ちを大事にしながら、しかし一方で日米の合意もある。この思いのもとで決して無駄に時間を浪費させるつもりはありません。期限をしっかり切って、数カ月の中で沖縄の県民の皆さんにも、アメリカの皆さんにもご理解をいただいて、与党3党、検討委員会を作りましたので、その中でしっかり議論をして、結論を出すことを国民の皆さんにお約束をいたしたい。

それがやはり日米安保のある意味で軸となることだ。そのように思っておりまして、将来的に鳩山、時間がたったけれども、いいものができたね。そのように思っていただけると、私なりに感じているところでございます。」

自民党政権沖縄県民の意向を十分に尊重せずに辺野古に巨大海上滑走路を建設することで米国と合意を成立させてしまった。この合意が存在するために、打開策を見出すのが困難になっているのが現状であるが、この状況下で鳩山政権は懸命な努力を注いでいる。

100点満点の回答を得るのは難しいかも知れないが、美しい辺野古の海岸を破壊する海上滑走路建設を回避する着地点を見出すことができれば、極めて大きな成果である。鳩山政権が期限として定めた5月に向けて、最善の道を見出すべく努力を重ねてもらいたいと思う。

景気、基地、カネの「3K」が鳩山政権の直面する三大課題であるとされるが、粘り強い対応で難問を克服してもらいたいと思う。

政局の正念場を迎える鳩山総理大臣年頭会見 植草一秀の『知られざる真実』
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-8b57.html
さん より