【 】  「鉢呂経済産業大臣辞任」の不可解  郷原信郎

【 】  「鉢呂経済産業大臣辞任」の不可解  郷原信郎
  「鉢呂経済産業大臣辞任」の不可解
 野田新内閣の経済産業大臣に就任した鉢呂吉雄氏が、就任9日目で辞任した。
理由は、?福島第1原発を視察後、議員宿舎に帰宅した際、報道陣の一人に防災服の袖をつけるしぐさをし「放射能をつけてやろうか」と発言したこと、?翌日の記者会見で原発周辺の市街地を「死の町」と表現したこと、の二つだ。
 どうして、このようなことで、経済産業大臣という重要閣僚が、しかも就任直後に、辞任しなければならないのだろうか。
しかも、発言の事実関係や意図・動機等はほとんど明らかにならないまま、あっという間に辞任会見が行われた。全く不可解というほかない。
 まず、?の言動は、確かに子供じみたものではあるし、原発事故被災者が知れば不快に思う軽率な行動と言えるだろう。 しかし、防災服の袖をつける」と言っても、原発施設内に入る時には、防護服に着替え、出た後には厳重な除染を行うことは、経産省担当記者であれば認識しているはずであり、「袖をつける」というのが、「放射能をつける」ことにつながるというのがよくわからない。
その行動が、どれだけの悪意によるものか、或いは、鉢呂氏本人の「放射能」への無神経さを表すものなのかは、前後の状況、発言時の本人の態度等を明らかにしないと判断でないはずだ。しかし、昨夜の辞任会見でも鉢呂氏は、「そういう発言をしたと確信を持っていない」と述べており、一方、鉢呂氏からそのようなことをされた相手の記者の具体的な証言は全く出て来ないし、そもそも、その記者が一体誰なのかもよくわからない。
 ?の発言も、私には、それがなぜ問題なのか、よくわからない。 原発周辺の市街地が「死の町」であることは客観的事実だ。 我々は、今後も、容易には「生きた町」に復活させられるとは思えない「死の町」を作ってしまったことを真摯に反省し、被災者への賠償、事故の再発防止対策を行い、今後の原発をめぐる議論を行っていかなければならない。 そういう意味では、「死の町」というのは現実であり、それを視察した大臣が、その通りに発言することが、どうしてそんなに悪いことなのだろうか。
 私は、今年5月、初めて、大震災・大津波の被災地陸前高田を訪れ、その被害の凄まじさに立ち尽くした。一本松が『希望の松』として残ったのではなく、一本の松を残して、一つの市がすべて破壊し尽くされたとしか思えなかった」と、「感じたまま」をその時のツイートに書いた。 私は、その壊滅した陸前高田の現実的な復興プランを考えるためには、まず、この被災地の現実を直視しなければならない、ということだと思った。 そういう私の「一本松は『希望の松』には見えなかった」という発言も、被災者の方々に対して「不適切」だったのだろうか。
原発事故で被災した町を「死の町」と表現するかどうかではなく、その現実をどう受け止め、今後、そういう事態を二度と起こさないためにどうしようとするのかが、問題なのではないのか。
 しかし、私は、今回の辞任問題について、鉢呂氏を「被害者」視する気も、擁護する気も全くない。最終的には辞任を決断したのは鉢氏本人だ。 どうしてこのようなことで、事実関係のろくな説明もないまま、辞任しなければならないのか、閣僚としての責任感はどうなっているのか、その程度の人物なのであれば、経産大臣を続けていても、ろくな仕事はできなかったであろう。
 このようなことで重要閣僚が就任直後に辞任するという事態は、日本の政治が、「末期症状」を通り越して「脳死状態」に陥っているということなのではないだろうか。
http://www.twitlonger.com/show/d0uv5u よりコピー:
郷原信郎 (@nobuogohara)
Posted Sunday 11th September 2011 from Twitlonger
  ・・・  http://www.asyura2.com/11/senkyo119/msg/385.html   サン ヨリ

【 】 
鉢呂経産相福島原発周辺を「死の街」と言ったのは正しい  宮武嶺  赤かぶ

「残念ながら周辺町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死のまちという形だった」
と発言しました。
これに対して、読売新聞が、
原発事故やその後の対応で政府の責任が問われる中、担当閣僚自身が周辺地域を「死のまち」と表現したことは波紋を呼びそうだ」
と報道しました。
そして、自民党公明党がこれに呼応して批判を開始し、野田首相任命責任も追及する構えを見せたそうです。
結局、野田首相が「不穏当な発言だ」と批判した上で、「謝罪して、訂正してほしい」と述べ、経産相は謝罪しました。
予想通りの鉢呂経産相下ろしが始まったわけです。
予想通りというのは、鉢呂吉雄経済産業相は9月5日、産経新聞などのインタビューに応じ、東京電力福島第1原発事故 を受けた今後の原子力政策について、「基本的に原発はゼロになる」と述べた。民主党政権はこれまで原発への依存度を下げていく方針は打ち出していたが、原発ゼロを明言したのは初めて」だからです。

鉢呂経産相がんばれ 「原発はゼロになる」 上関原発事業中止検討! 読売・産経の攻撃開始
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/99d700e0eb62d004892b99e4792046b6
「死の街」ってゴーストタウンですよね。
福島原発事故のせいでゴーストタウンになってしまったのだから、それをゴーストタウンと言って何が悪いのか。
福島原発の周辺には高濃度でしかも半減期の長いセシウム137などが降り積もっているのです。
人が住めますか?
まさに死の街ではないですか。
この発言に対して文句を言うなら、福島原発事故を起こして美しい国土を破壊した東電と、原発推進政策を推進してきた自民党公明党に対して言うべきでしょう。
「深く反省しなければいけない」(大島理森自民党副総裁)などと言う資格はないのです。
保安院のやらせを産んだ原発推進利権 自民党経産省・財界・マスメディア・自治体の癒着の構造
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/be957a75c6546da25eb1e4ab70157d00
まだ、ここを故郷とする人々が何も言わないうちに、おためごかしに「避難住民にとって、あまりにもむごい言葉だ」(公明党の斉藤鉄夫幹事長代行)と言い出す神経がわかりません。
あっさり謝ることにした野田首相も、自分が就任会見で、「寿命がきた原発廃炉にし、新規は難しい」と言ったからそれを受けて、鉢呂経産相が論理的に言ってそれなら「原発はゼロになる」と言ったのに、言い切られてビビッたのではないでしょうか。
あるいは
「結 局原発の再稼働は「原発推進派」の海江田万里のような人間ではなく、「原発慎重派」の鉢呂吉雄がやることになるのである。原発推進派に再稼働をやらせて世 論の反発を招くより原発慎重派の鉢呂吉雄に再稼働をやらせる方が得策という、いかにも本音では原発推進派の野田佳彦の考えそうな人事だと思った。」きまぐれな日々より
という観測があたっているのでしょうか。

野田佳彦新代表・首相誕生 消費税増税原発推進改憲 民主党代表選は最悪の結果
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/937fc909c6f2f4d116637d0bea26feb3
関連記事
読売新聞が社説で堂々と「核武装のための原発推進」論を展開
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/784deb31747bec3695739b47c
  ・・・ http://www.asyura2.com/11/genpatu16/msg/393.html   サン ヨリ

【 】 『日本人の9割に英語はいらない―英語業界のカモになるな』(成毛眞/著)の同書の至る所に同感です。

>英語ができても、バカはバカ。
>頭の悪い人ほど英語を勉強する
>英語ができても仕事ができるわけではない

以下、ブログ:tsunokenのブログさんの書評です。
『『日本人の9割に英語はいらない』のは事実だが、1割の成毛さんが言っちゃあおしまいよ』http://tsunoken.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/9-69b2.html より転載します。

                                                                                                                              • -

 〜前略〜

問題は、企業が国際化しようが、海外に進出しようが、それはほとんどの日本在住の社員には関係ないことであり、関係するのはごく一部の幹部社員だけである。あとは観光業関係にいる人たちくらいは英語が喋れる方がよいだろう。まあ、そんなもん。

  ・・・ で、一般英会話となるのだが、これが難しい。例えば、パーティーなんかで初対面の人と「源氏物語」について話すようなものだ。要は、大事なことは英語力じゃなくて日本語力とか、日本の文化・芸術・生活に関する知識なのだ。英語力としての問題は、そうした物事を英語で話せるかということである。これはかなり難しいが、でも、そこはそれ日本についての知識があれば、あとはブロークン・イングリッシュでお話すればいいのだ。

まあ、要は英語なんでブロークン・イングリッシュ、ジャパニーズ・イングリッシュで十分なのだ。実は、英語圏であってもいろいろな英語がある。カリフォルニアあたりの英語は、かなりいい加減な英語で、何故ならアジアからの英語を全然勉強していない移民たちとも話さなければならないという事情に影響されている。カリフォルニアあたりにいってしまうと、日本人の喋る英語はかなりレベルの高い英語、白人の次に位置するくらいの英語なのだ。    ・・・  サン ヨリ


【 】 ロシアの意図は何か?
 >8日から10日にロシア軍が訓練空域に設定した北海道稚内市沖から釧路市沖の空域では、別の2機と合流して空中給油も行った。(ロシア軍機、日本周辺1周 空自が一時緊急発進 (共同通信) http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011090801001036.html )

ロシアの慌しくかつ不穏な動きが気になりますが、意図はなんでしょうか。

『ロシアの意図は何か?』(国際戦略コラム) http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/230910.htm  より転載します。

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東アジア、南シナ海が騒がしくなった。中国が刺激して、東南アジア諸国が軍拡競争になったことと、ロシアがこの軍拡競争にアジアで参加する方向である。 ウラジオストックの太平洋艦隊に最新鋭艦を配備して、アジア軍拡の仲間入りを果たしている。  Fより

最新鋭原子力潜水艦「ユーリ・ドルゴルキー」を年内に太平洋艦隊(司令部ウラジオストク)に配置する。そして、フランスから導入したミストラル強襲揚陸艦も太平洋艦隊に配置する計画だ。ロシアの動きを見ると、アジアシフトがよくわかる。
 そして、ロシア太平洋艦隊が9月上旬から日本、米国と連続して合同演習する。 ミサイル巡洋艦ワリャークを投入し、海上自衛隊日本海で海難救助演習を実施。 京都府舞鶴に寄港した後、米軍との演習の舞台であるグアムに向かう。 ロシアは台頭する中国をにらみ、安全保障面で日米との関係強化を狙う。 その目標は中国である。 グアムでの演習は、統合エアシーバトル構想での演習であり、米露が組んで演習というのは初めてではないか?

この前哨戦として、8日ロシアの爆撃機2機が、日本列島を周回するように飛行し、航空自衛隊が戦闘機などを緊急発進(スクランブル)させたし、そして、千島列島周辺とカムチャツカ半島東側の沖合の3カ所で射撃の訓練海域を設定している。 9日にはロシア国防省が今月中旬からカムチャツカ半島付近で大規模な海上軍事演習を実施すると発表。最大で1万人の兵員、50以上の艦艇と航空機が参加する。もちろん、ミサイル巡洋艦ワリャークも参加するという。

経済面でも、ガス田の開発が進むサハリンから、ロシア極東最大の港町、ウラジオストクに延びる全長1800キロ余りのパイプラインが完成した。 ロシア政府は、今後、液化天然ガスの工場などを建設して、日本をはじめアジア太平洋諸国へのガス輸出を強化する方針である。 このパイプラインを北朝鮮経由で韓国まで延長する計画も出ている。

この計画に伊藤忠が大きくかかわっている。 伊藤忠は、中国の港湾に、LNG積み上げ基地を作っているが、ロシアの計画と整合性が高い。 中国は、ロシアのLNGを値下げするように求めて交渉が決裂している。
 また、シベリア鉄道での輸送力を冬場でも持続させるために、冬場使えない可能性があるウラジオストック港ではなく、北朝鮮不凍港・羅新まで延長して、冬場でも輸送が可能なようにする。
この線路沿いにパイプラインも設置するようである。 ロシアの経済権益をアジアで拡充する方向にある。シベリア鉄道の弱点は冬場の積み出し港湾の脆弱性であったが、これを解決するようである。

バルト海の港ウスチ・ルガとウラジオストックのランドブリッジとしてのヨーロッパへの輸送という意味では、時間的に大幅に短縮できる。洋上輸送では40日であるが、シベリア鉄道経由では20日と半分に短縮できる。 このメリットは大きい。 トヨタなどが試験的にシベリア鉄道を利用し始めている。
 しかし、ロシアと日本EUなど国際的に「経済がオープンな状態」というのは、経済相互依存が根付いて繁栄するのに必要とされる「安定的な国際安全保障の秩序」というものを、ある覇権国が意識的に創設・維持した場合にだけ発生するものだ。(クリストファー・レイン)ということで、米国が世界全域の海洋に安全保証の秩序を確立した。 しかし、これは歴史上ではきわめて特殊な時代である。
 この米国の世界秩序を中国が崩す動きに出て、ある程度成功を収めつつある。 このため、
世界的な自国生存権の拡張競争が起き始めて、それにロシアも参加し始めている。
ロシアの意図は、柴崎さんによると、以下の5つであり、

1)鉄路でのユーラシアランドブリッジをロシア領土内経由とする。シベリア鉄道の優位性を大きくする。これに対して、中国は新シルクロード鉄道計画が作っている。
2)北極海航路対馬海峡日本海津軽海峡を経由するから北朝鮮不凍港(羅新)でランドブリッジと北極海航路を繋げる。 ウラジオストック不凍港であるが、流氷が来ると砕氷船で港湾から海までを砕氷する必要がある。
3)核原潜の潜むオホーツク海の死守。 核戦略の基礎。
4)ロシアは、いまもって、国内を東西に結ぶ陸路の輸送力の限界から、黒海沿岸と沿海州を結ぶユーラシア大陸南回りの国内航路を必要とする。 SLOCSの共同管理に参加する大きな動機。
ソマリア沖に艦艇を出している理由でもある。
5)ロシアには、中国の人口浸透圧からウラル以東の領土を守るために、資本と人口を中国とは同化しない他国から導入する必要がありそう。 現在の所、ロシアから他国へ過去数世紀の間に移民した子孫を本国帰還させる試みをやっている。 北朝鮮の住民を狙っている。
 最後のシベリアへの人口を増加させるために、中国人ではなく北朝鮮の住民を入れさせようとしている。 ロシアでは2011年上半期、人口が約8万7500人減少した。 このため、ロシア極東では人口不足で耕作できない農地が大量に余っており、数十万ヘクタール規模で、北朝鮮に貸し出し、北朝鮮の労働者がコメや大豆、小麦などを生産するという。

東アジア、東南アジアのアクターが、そろいました。そのアクターのシナリオを書くことが必要になる。誰が書くのでしょうね。ディレクターは誰ですかね。

 〜後略〜      ・・・   サン ヨリ

【 】  露中が311テロの継続を止めてくれたら
 この構造は、露中(=ロスチャ)vs米国(=デビッド)で説明できるか?別途追究したいものです。

『露中が311テロの継続を止めてくれたら..... 』(richardkoshimizu's blog)
http://richardkoshimizu.at.webry.info/201109/article_16.html 
より転載します。

                                                                                                                              • -

露中が311テロの継続を止めてくれたら.....

「ロシアの爆撃機周回で、中国の偵察機も連動して動いていたようですね。 偶然ではなく、示し会わせたのかも知れません。 中国軍はロシア軍と合同演習もしてましたから。 二国の軍部の内情はわかりませんが、連動して動いていたのならば、 やはり米国への牽制ではないか」

情報感謝。そうであったと期待したいですね。またぞろ、ユダ金がお菓子なテロ作戦の準備を太平洋の水面下で始めたので、「その作戦地点上空」を飛行して見せて「バレてるよ」とウォール街の面々に伝えるのが目的だったとしたら....勿論、憶測の域を出ません。

しかし、露中とも流石に311地震の背後関係はもう掴んでいるはず。地震後救援に送った部隊が早々に追い出されて、ユダ米・ユダ仏・ユダラエルだけが居残った経緯も理解しているでしょう。

露中がユダ金の蛮行を冷たい視線で監視してくれる事態が一番ありがたいわけで、当ブログも露諜報機関あたりが情報源にして解析してくれていることを期待します。露中とも、自国の安全に直結するユダ金の「ご乱心」ですので、放置はしないはず。

●ロシア軍機:日本周辺周回 露「適法」を強調
http://mainichi.jp/select/world/news/20110909dde007030048000c.html 

【モスクワ共同】ロシア国防省報道官は8日、ロシアの長距離戦略爆撃機ツポレフ(TU)95MSが2機、太平洋上空などを約19時間にわたって飛行したと認める一方、領空侵犯はしていないと強調した。飛行中、韓国空軍戦闘機と日本の自衛隊機計10機の追尾を受けたという。インタファクス通信が伝えた。
報道官は、ツポレフ2機は「公海上をパトロール飛行していたもので、国際法の違反や領空侵犯はしていない」と述べた。 毎日新聞 2011年9月9日 東京夕刊

 〜中略〜
コメント

中国の不審船などと同一にして、またかよ、という声が聞こえますが、私はそんなものと次元が違うと考えます。爆撃機ですから。
少しでも操縦を間違え領空侵犯をしようものなら、撃墜されても文句は言えないでしょうからね。まさに命がけです。
挑発程度に命を張れだなんてことを、軍が承諾するでしょうか。

 〜後略〜     ・・・   サン ヨリ

【 】 
  ・・・   サン ヨリ





 
【 しかし、この容器中の放射性廃棄物放射線を出し続け、数世紀にわたり150度の熱を放出。完全冷却には1万年から10万年かかると言われている。そのため、放射線が容器に穴を開けないという保証はどこにもない。  】 今の技術でハ無理!
【 】 『スイスの核廃棄物、20年後どうするのか マルク・アンドレ・ミゼレ』(swissinfo.ch)
 核廃棄物処理について、世界各国で頭を痛めておりますが、結果問題先送りで終いとなる気がします。
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福島原発事故を受け今年5月、スイス政府は2034年までの段階的脱原発を提案した。まだ秋の連邦議会での最終決定が残るものの、現在ある原発廃炉にする方向はほぼ間違いない。しかし、こうなると20年後にどこにどうやって数十万トンの核廃棄物を、それも何世紀にもわたり保管するのかが問われてくる。

連邦工科大学ローザンヌ校(ETHL/EPFL)は、核廃棄物を何重かの遮断層を設け地下400メートルから900メートルの地層中に貯蔵する、いわゆる「地層処分」計画を進めている。
 スイスでは現在、使用済み核燃料を原発内や中間貯蔵施設ヴュレンリンゲン(Würenlingen)にある巨大プールの中で、非常にゆっくりと冷却している。2006年の連邦議会の決定により、フランスのアレバ社に委託していた再処理を中止したからだ。
 それは、アレバ社がフランス内の使用済み核燃料の96%を再処理しているとうたいながら、実際はその10分の1しかリサイクルしておらず、残りをシベリアに非合法的に送っていた事実が、グリーンピースによって明らかにされたからだ。

このように、原発に関する情報は常に複雑で隠ぺいされている。

●一つの処理方法に到達
 連邦工科大学ローザンヌ校の博士課程を修了したアレッシオ・フェラーリ氏は政治とは無関係の科学者。 同校の地殻力学研究所(LMS)で、使用済み核燃料などの核廃棄物を地下水や周囲の環境と接触させず地下の地層中にいかに貯蔵するかを研究している。こうした国内での貯蔵方法をスイスは隣国と同様に選択した。
 ヨーロッパでは過去4、5年間に、この分野の研究がかなり進み、フェラーリ氏によれば、「優れた研究所に恵まれたお蔭で成果が上がり、現在、地殻が周囲の条件の変化にどう反応するかを高いレベルで理解できるようになった。また一般市民も研究を支援し、ようやく(核廃棄物の)一つの処理方法に到達できたと考えている」

●何重もの封じ込め
 リサイクルが不可能になった核廃棄物は、まずガラス個体化される(使用済み燃料から分離される高レベル放射性液を、高温で加熱して水分を蒸発させガラス化すること)。それをある型の容器に入れ封じ込める。
 しかし、この容器中の放射性廃棄物放射線を出し続け、数世紀にわたり150度の熱を放出。完全冷却には1万年から10万年かかると言われている。そのため、放射線が容器に穴を開けないという保証はどこにもない。

そのため第2の遮断を行うのが、この容器を包むステンレス製のコンテナだ。しかし、厚さ数十センチメートルのステンレスさえ、放射線を絶対に外部に放出しないという保証はない。

またさらに、外部からの「攻撃」も考慮しなくてはならない。特に地下水は長期的にはステンレスを腐食させる可能性がある。コンテナを封じ込める岩石は基本的には水を浸透させないため腐食に対し安全とされているが、未来の世代のことを想うとき、科学者は第3番目の遮断として、粘土の一種であるベントナイトを岩石とコンテナの間に設置しようと考えた。

「トンネルの奥にコンテナを貯蔵して終了というように簡単にはいかない。岩石とコンテナとの間に緩衝材が必要だ。ベントナイトは、それ自身の体積の4、5倍の水分を吸収するという、非常に特殊な性質を持った素材。さらに一度水分を飽和状態になるまで吸収すると、その後水分に対し耐侵入性を発揮する」とフェラーリ氏は説明する。

●どこに貯蔵されるのか?

そこで地殻力学研究所が現在行っているのが、このベントナイトのさまざまな性質の調査で、例えば浸透性、耐熱性、またコンテナの8〜26トンの重量に耐えられるかなどだ。

またもう一つの研究が、ジュラ州のモン・テリ(Mont Terri)とグリムゼル(Grimsel)の山腹で、政府と学界による共同プロジェクトによって連邦エネルギー局(BFE/OFEN)の指導の下に進められている。

しかし、このジュラ州の地下300メートルにあるトンネルがスイスの永久の「核廃棄物のゴミ箱」になるわけではない。実際のところ、この地域に核廃棄物を貯蔵することは禁止されている。従って、ここは単に研究用に使われているということになる。

では、核廃棄物貯蔵所はどこになるのか?フェラーリ氏によれば、「この地域と同じ地殻条件の場所はスイス全国到る所にある。今は純粋に研究を重ねているだけだ」。

●永久の時間の半分まで続く核廃棄物

しかし以上のように研究は進んでいるものの、今日テストされたものが、「永久の時間の半分」という気の遠くなるような間にわたり放射線を出し続けるものに対し、いったい本当に有効なのだろうか?

フェラーリ氏自身もその辺りは察知しており、「実験室で研究するものは最高で数年の有効性しかない。しかし岩石は、地質学的観点からすれば1万年の有効性(安定性)があるといわれる。さらに核廃棄物の貯蔵場所には特に安定した地殻を選ぶつもりだ。緩衝材のベントナイトに関しては、数学的モデルによって(その有効性を)演繹する予定だ」と話す。

こうした計算や場所の選択において、研究者がミスを犯さないことを祈りたい・・・なぜならスイスでは一度核廃棄物貯蔵のトンネルに蓋をすれば、その後二度とこれに触れることはないといわれているからだ。
http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=31069276&rss=true    ・・・   サン ヨリ
 
【 前原売国政治屋葉年貢の納め時 永久追放せよ 韓国語流暢 】